ダメ絶対!!オリンピック通訳ボランティア

ぶっちゃけ、東京オリンピックの通訳ボランティアってやりたい人いるの?

暑いし、無給だし、研修必須だし、10日以上拘束されるし。一体何が悲しくてそんな苦行しなきゃいけないのか。

語学を学ぶ動機は様々で、それはそれで構いませんが、
オリンピックの通訳ボラだけはやめておけ!

その理由をまとめました。

1. 条件が悪すぎる
まず、東京オリンピックのウェブサイトの「応募にあたって」のページを見てみましょう。
まず、活動期間。
「大会期間中および大会期間前後において、10日以上の活動を基本とします。競技スケジュール、活動内容、活動場所等によっては、シフト等の都合により10日を下回る場合もあります。」
とある。この現代において、一体誰が10日以上自由な時間があるのか!?そんな人いたら、マジで旅行とか楽しいことして人生楽しんだ方が時間を有効に使えるのでは?

次に、活動時間。
「休憩・待機時間を含み、1日8時間程度」
現実問題として、たとえずっと通訳してないにしても、そんなに長時間通訳なんてできませんから!外国語で話すって結構疲れるのに、さらに暑い季節に慣れないことするんだから、こんな長時間できるわけがない。定年迎えて趣味でやる人もいるだろうけど、相当体力ないと無理でしょ。

そして、「積極的に応募していただきたい方」の中にある、
「英語、その他言語及び手話のスキルを活かしたい方」

はぁ???そんなスキル求めるなら金出せよ!金!

2. みんなにとって迷惑
世の中には、通訳で生計を立てている方々がいるわけで、そういう中、無料でそういうスキルを提供しちゃう人がいるというのは大変に迷惑な話。
「将来通訳になりたい!そのための経験としてやってみたい!」とおもっている人がいたら、「あなたがタダ働きしたせいで通訳という職業は衰退し、あなたが通訳として生計を立てたいと思う頃にはそんな職業なくなってますよ。」と言いたい。(実際にはなくなることはないけど、その代わりとても高度なものだけが残って、仕事とできる人の絶対数は減るでしょう。)
お金と時間と労力をかけて磨いた技術の無料提供はそれを職業にしている人にとっては本当に迷惑なことだとおもいます。

それから、案内される外国人にとっても迷惑。ボランティアということは、必ずしも語学能力が十分ではない人が集まるということ。そういう人たちに案内されたところで、何が解決するんですか?お金をもらうということは、その仕事に責任を持つということ。無償では品質の保証はできません(そして、しなくても許される)。通訳の品質を保証できないという点で、ボランティアという方法で通訳を募ることは日本に来る外国人にとって迷惑です。

3. 就活には役に立たない!?
ボランティア経験は就活で有利になる!とよく言われてるみたいですけど、東京オリンピックのボランティア応募人数は8万人と言われています(ウェブサイトから)。そんな大人数いたら、「サークルの〇〇やってました!」と大してかわらないよ。8万人全員が大学生じゃなかったとしても、希少価値は下がる。っていうか、大学生でも大学生じゃなくてもそんなに時間ないでしょ。試験期間と重なるらしいですし。

4. それどころか、何の役にも立たない!?
無償のボランティアしたって経歴にあったって、語学を必要とする職業を得るために足しになるとはおもえません。「私はこの通訳・翻訳の仕事をお金をもらってやってました!」って履歴書に書いたり、面接で言ったりするのは意味があるかもしれませんが、「通訳ボランティアをしました!」って「だって、お金もらってないから責任なかったんでしょ?」っておもわれるだけだとおもうんだけど。少なくとも、私ならそうおもう。上にも書いたように、お金=責任のある仕事。

結論
通訳をするなら、報酬はもらうべき。そして、通訳を頼むなら報酬を払うべき。これは、オリンピックなどのイベントの話まで行かなくても、家族・友達の間でも言えることです。家族で語学ができる人がいるから、友達で外国語ができる人がいるからといって、無償で「ちょっと通訳・翻訳して」などと言ってはいけません。なぜなら、そこに至るまでにお金や時間、労力などの投資があるからです。

語学学習を頑張っているみなさん、「私はプロレベルの語学力はないから…」といって、無償で働いてはいけません。プロレベルではないのなら、プロレベルではない報酬を貰えばいいだけの話です。そして、それは決してゼロではないはずです。

コメント

このブログの人気の投稿

条件法・接続法強化週間① ー『現代フランス広文典』をよむ(条件法編)ー【語学学習・フランス語】

【フランス留学・フランス生活】手続きの85%は待ち時間 et pour rien(無意味に)...

カフェで集中する方法【勉強】