【語学学習・読書】千野栄一『外国語上達法』を読むー外国語学習のコツー

今日は、千野栄一先生の『外国語上達法』を読みました。


この本は日本の大学時代から繰り返し読んでいる本です。何回読んでも素晴らしい!語学学習の自分のレベルが変わっても、その都度新しい発見と、共感と、そして、これを試そう!という学習のアイディア(とアイディアのもと)が詰まっている本です。
読んだことがない方は、是非是非読んでみてください。新書でコンパクト、加えて、面白いエピソードがたくさん書かれているので、さらっと読めます。

ところで、本についてのブログ記事を書くのは、よくよく考えてみれば難しい。書きすぎてネタバレになってはいけない、でも中身に触れず自分の感想ばかりを書いても、必ずしも未来の読者の参考にはならない(かもしれない)。そうすると、どうやって書くのがいいのでしょう…

とりあえず、目次を挙げておきます。目次は本のナビゲーターですから、本に興味ある人もない人も、こんなことが書いてあるんだなぁとわかりますし。最近はネットで本を買うことも多いけど、目次を見ることができないのはネット販売の欠点かもしれません。表紙だけじゃ買えないものもありますから(値段的にも、内容がわからないという点でも)。

目次
  1. はじめにー外国語習得にはコツがある
  2. 目的と目標ーなぜ学ぶのか、ゴールはどこか
  3. 必要なものー“語学の神様”はこう語った
  4. 語彙ー覚えるべき千の単語とは
  5. 文法ー“愛される文法”のために
  6. 学習書ー良い本の条件はこれだ
  7. 教師ーこんな先生に教わりたい
  8. 辞書ー自分に合った学習辞典を
  9. 発音ーこればかりは始めがが肝心
  10. 会話ーあやまちは人の常、と覚悟して
  11. レアリアー文化・歴史を知らないと…
  12. まとめー言語を知れば、人間は大きくなる
語学学習は、しばしば孤独なものです。上には上がいるわけですし、語学の才能がある人にはかないません。そして、どんなにできるようになっても、ネイティブにはかなわないのです。また、語学学習は自分が進歩しているのかがわかりにくいです。ときどき、後退しているのではないかと思うことさえあります。

そんな中で、この本は、今まで自分がどこまで積み上げてきて、どの辺にいるのかを再認識することができ、また、語学の「神々」と本の中で賞賛されている先生方のエピソードを読むことで、自分の可能性と目標もまた認識することができると私はおもっています。
もちろん、「語学ができる」と言い切れるにはほど遠いのですが、天才じゃなくても頑張ってみよう!と志を新たにできる一冊です。だから、定期的に手が伸びて読んじゃうんですよね。

最後に、本の最後からの引用。
Čím více kdo zná jazyků, tím vícekrát je člověkem -いくつもの言語をしれば知るだけ、その分だけ人間は大きくなる。

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