今週のカルチャーショック【フランス留学】

今週感じたカルチャーショックを2つ紹介します。

カルチャーショック その1
授業で先生が教科書を推薦している場面。
どうやらこの本はものすごく詳しく書いてあって、普通の教科書だと簡単に済ませてしまっている部分まで省略がないらしい。
でも、分厚い…!!

そこで先生が言ったのは、
「紙は聖書の紙よ。」

あの、辞書みたいなペラペラの薄い紙のことらしい…。
やはりキリスト教圏は聖書っていうのね!!

日本だったら、辞書の紙って言うとおもうんだけど。
そんなちょっとしたところに文化の違いを感じました。

ちなみに、その本を本屋さんに見にいったのですが(まだ図書館に入ってない)、紙はペラペラで透けそうでした。
なのに、すっごい分厚い本だった…。棚から落ちてきたら死にそうでした。(大げさ)
ちょっと高めだったので、買おうかどうか迷い中。
通年授業だし、買ってもいいかなぁ。

カルチャーショック その2
刑法の授業で宿題の答え合わせ中の出来事。

刑法を勉強された方がいらっしゃったら、私よりも詳しいと思うのですが、infraction(犯罪)に circonstances aggravantes (注)が加わると、その犯罪に対して法律で決められている刑罰よりも重い刑罰が適用されることがあります。

(注)加重事情:法律に制限列挙する事実または資格で、これが認められると、通常の場合よりも重い刑罰を適用される。;『フランス法律用語辞典』(三省堂)より引用)

たとえば、暴力という犯罪の場合、証人や裁判官等に暴力を振るった場合は、単に普通の人に暴力を振るった場合よりも刑罰が重くなるという具合です。
その中に「被害者の配偶者(とそれに相当する関係)によって犯された場合」というものもあります。
PACSとか内縁関係とかも含まれます。

さて、宿題で何を話していたかというと…
「あるHIV陽性の男性が、自分がHIVウイルス感染していることを知り、またそのことを隠してある女性と恋愛関係になり、性的関係を持ちました。結果女性も感染しました。この男性を罪に問うことはできますか?」
という問題でした。
結論から言うと、フランスの法律でこれは罪に問うことができます。

いったいなにがカルチャーショックなのか!?
それは、クラスメートの答えの中で「被害者の配偶者(とそれに相当する関係)によって犯された場合」という circonstances aggravantes (加重事情)が加えられていたこと!!

先生が「一緒に住んでいない(生活していない)のだったらそれは成立しないよ〜。」とおっしゃって、その部分は不適用だということに落ち着いたのですが、私の心の中は驚きでいっぱい。

フランス人的感覚だと、結婚していないカップルと婚姻関係にあるカップルの間の境がすごく曖昧なの!?
多分日本人だったら「配偶者」の条件が頭に浮かびもしないと思うのですが、それも考えるんだ!!
結果的にはまちがいでしたが、そのフランス人学生の感覚がとても新鮮だったエピソードでした。

また、機会があればカルチャーショックのエピソードを紹介していきたいです!


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