条件法・接続法強化週間② ー『現代フランス広文典』をよむ(接続法編・前半)ー【語学学習・フランス語】
条件法・接続法強化週間の第2弾です。
接続法って一体なんなの?
…と初めて習ったときにおもいました。
すごくボヤァとしていてわかりにくい。
que があれば必然的に接続法が来るのかと思えばそうでもないし。
一体どうしたらいいのでしょう。
とりあえず、絶対に接続法になる bien que... とか alors que ... とか Il faut que ...とかは…
(実際はもっとたくさんあるけど…)
覚える!!という勉強を今までしていました。
学部でフランス語やってたときは、一つ一つの文法項目はなんでかなぁ?
…なんて考えていたらあっという間に試験が来てしまうので、そんな余裕はなかった。
だから、ひたすら暗記。
条件反射になるくらい暗記。
それはもう、もはやスポ根アニメ並みというくらいに。
あのときは、2週間に1回ぐらい試験あった気がする。
しかもひどい週は2、3個フランス語のテストがあった…。
今も余裕があるわけではないですが、自分で考えて書かなきゃいけないことが増えたので、きっちり身につけていきたいです。
わからなかった(そして今でもわからない)ところをこの強化週間を機に勉強していくぞ!
そういうわけで、今日は『現代フランス広文典』の第7章は動詞についての章から、「接続法」に関する部分を読んでいきたいとおもいます。
(長かったので前半・後半に分けました。)
前回の記事:条件法・接続法強化週間① ー『現代フランス広文典』をよむ(条件法編)ー
前々回の記事:【フランス語・語学学習】条件法・接続法強化週間ー序章ー
強化週間で扱う予定の本はこちら
目黒士門(著)『現代フランス広文典』 ←今日の記事はココ
第7章の条件法と接続法の記述の部分
東郷雄二『中級フランス語 あらわす文法』
6章 現実ではない世界をあらわす:条件法と接続法
曽我祐典『中級フランス語 つたえる文法』
4章 事態にともなう状況を表す
西村牧夫『中級フランス語 よみとく文法』
3章 否定から条件法へ
さっきの「動詞が表す行為に話し手の判断が介入しない」っていうのとの繋がりがわかりにくい…。
まとめると、話し手の観念上のものだけど、判断が介入しないってということになりますが、どいういうこと?
ここは、すこし立ち止まって考えた。
まあ、最初だし、ゆっくりいきましょう。
つまり、「君が私と一緒に来てくれること」は「私」の判断が介入しないということでしょうか。
「私」がどうおもおうと「君が私と一緒に来てくれる」かどうかは、「私」の力の及ぶ範囲外ってことですかね。
もし、この考え方があっているとすると、
Je veux que j'aille. (私が行くことを私は欲している。= 行きたい。;aller の接続法)
という文が、フランス語で可能だとしたら、「私としては行きたいんだけど、でもそれは私が決められることじゃないの」って感じの意味になるのかな?
これは、フランス語ネイティブに聞いてみるしかないですね。
そもそも文が可能かということと、この文ではどういう意味になるのかという2点について。
つまり、話し手は「そうしてほしいなー」とか、「そうなったらいいなー」とか、「そうしろ!」とかおもってはいるんだけど、本当にそうしてくれるか、実際にそうなるかは話し手の想像上でしかなく、力の及ばないことというニュアンスなんじゃないかというところに落ち着きました。
上の文はネイティブチェックが必要ですね。覚えてたら聞いてみよう。
最初に噛み砕いたことで、感情など他の用法を一気に読み進められました。
同じ理屈で大丈夫そう。
「疑惑・否認」についても同じ。
「否定する」や「疑う」を意味する動詞には、直説法でも接続法でもどっちでもOKというものがあるらしい。(具体的な語はこの本を参照のこと)
その部分の記述に、「一般に、話し手が従属節中の事柄を事実として認めている場合には直説法を用いる」とある。
これは、話し手の判断が加わっているからということなんでしょう。
こんな話を想像して見ましょう。
昔々、あるところに ジャン・ポール (Jean-Paul) とその妻のマリー (Marie) が住んでいました。ある日、マリーの顔にアザができていました。近所の人たちは、ジャン・ポールが、妻に暴力を振るっているのではないかと、彼を問い詰めましたが、ジャン・ポールは「俺はやっていない」と否定します。
その夜、酒場では近所の人たちが集まって噂話をしています。その中の一人が、こう言いました。
Jean-Paul nie qu'il a battu/ait battu sa femme.
直説法だと、話し手は「ジャン・ポールが妻を殴ったこと」を事実として認定していることになります。
それに対して、接続法だと「殴ったかどうかの事実はわからないけど、殴ったということは否定しているよ」という感じなのかなぁと想像。
それにしても、例がすさんでる…。DVは通報しましょう。
フランス語で小説を書くことがあれば、登場人物の思い込みとかを表現できるのかな?ともおもいました。
まあ、そんな日は来ないけどね!!
ともかく例文をどんどん読み進めて見ると直説法と接続法の両方が使える場合は、話し手の主観が決め手のようです。(例:Il semble que ~ など)
「思う」を意味する動詞の否定形・疑問形の後も接続法。
これは、接続法を勉強するときに必ず習いますが、そこについている注に…
とありました。そういえばそんなの習った気がする!!
でもすっっっっかり忘れてました!
確認できてよかったね、ということで。
形容詞節における接続法
これは、主節の動詞が特定の意味を持つ時に、その対象の名詞(節)を修飾する形容詞節には接続法だよ!というルール。
これは、
(1)「主節の動詞が目的・希望を表している時」
(2)「形容詞節を導く関係代名詞が主節中の否定・疑問・仮定に置かれた名詞を先行氏とする時」
だそうです。
現実にあるかどうかわからないということを言いたいときに使えます。
「私とフランス語に対する情熱を共有してくれるような友達を探してるの」
と言いたいときに使えますね!
Je cherche un copain qui puisse... (pouvoir の接続法)
例:C'est le meilleur dictionnaire que je connaisse. (本からの引用)
これは、知らなかった!(か、習ったことすら忘れてた!)メモメモ_φ(・_・
副詞節(状況補語節)における接続法
これは、「決まってます!」みたいな感じで覚えさせられるやつ。
(1)目的節、(2)譲歩節、(3)条件・仮定節、(4)否定節、(5)時況節
この5パターンです。
詳細は、本かお手元の教科書をご参照ください。
基本どこの教科書にも同じものが挙げられているのではないかとおもいます。
特に目新しい情報はなかったです。
一つだけ気になったのは、(2)譲歩節の中に、malgré que... について。
口語では使いますが、書くときはこれ NG です!
書いた文章を発表する授業で、malgré que...を使ったフランス人の学生が、フランス語に超厳しい先生にダメ出しされてました。
書きでは、malgré + 名詞 の形を使いましょう。
独立節における接続法
これは、文章書くときにあまり使わなそうだったので軽く目を通しただけでスキップしました。
以上、接続法に関する勉強の前半でした。かなり長くなったのでは…。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
次回は後半をやっていきたいとおもいます。
接続法って一体なんなの?
…と初めて習ったときにおもいました。
すごくボヤァとしていてわかりにくい。
que があれば必然的に接続法が来るのかと思えばそうでもないし。
一体どうしたらいいのでしょう。
とりあえず、絶対に接続法になる bien que... とか alors que ... とか Il faut que ...とかは…
(実際はもっとたくさんあるけど…)
覚える!!という勉強を今までしていました。
学部でフランス語やってたときは、一つ一つの文法項目はなんでかなぁ?
…なんて考えていたらあっという間に試験が来てしまうので、そんな余裕はなかった。
だから、ひたすら暗記。
条件反射になるくらい暗記。
それはもう、もはやスポ根アニメ並みというくらいに。
あのときは、2週間に1回ぐらい試験あった気がする。
しかもひどい週は2、3個フランス語のテストがあった…。
今も余裕があるわけではないですが、自分で考えて書かなきゃいけないことが増えたので、きっちり身につけていきたいです。
わからなかった(そして今でもわからない)ところをこの強化週間を機に勉強していくぞ!
そういうわけで、今日は『現代フランス広文典』の第7章は動詞についての章から、「接続法」に関する部分を読んでいきたいとおもいます。
(長かったので前半・後半に分けました。)
前回の記事:条件法・接続法強化週間① ー『現代フランス広文典』をよむ(条件法編)ー
前々回の記事:【フランス語・語学学習】条件法・接続法強化週間ー序章ー
強化週間で扱う予定の本はこちら
目黒士門(著)『現代フランス広文典』 ←今日の記事はココ
第7章の条件法と接続法の記述の部分
東郷雄二『中級フランス語 あらわす文法』
6章 現実ではない世界をあらわす:条件法と接続法
曽我祐典『中級フランス語 つたえる文法』
4章 事態にともなう状況を表す
西村牧夫『中級フランス語 よみとく文法』
3章 否定から条件法へ
第2章 接続法
ちなみに、動詞の活用の勉強はこの本がオススメです。
新書サイズでコンパクト。持ち運びに便利です。
目次(接続法)
接続法の用法
名詞節における接続法
形容詞節における接続法
副詞節(状況補語節)における接続法
独立節における接続法 ←今日はココまで
接続法と直説法の時制の対応
接続法時制とその他の用法
接続法と条件法
接続法の用法
ちなみに、動詞の活用の勉強はこの本がオススメです。
新書サイズでコンパクト。持ち運びに便利です。
目次(接続法)
接続法の用法
名詞節における接続法
形容詞節における接続法
副詞節(状況補語節)における接続法
独立節における接続法 ←今日はココまで
接続法と直説法の時制の対応
接続法時制とその他の用法
接続法と条件法
接続法の用法
- 「接続法は、動詞が表す行為に話し手の判断が介入しない叙法である。すなわち動詞が表す動作・状態を希望・疑惑・想像のような単なる可能性として述べる観念的叙法である。」
わかったような…わからないような…。
とりあえず進めてみよう。
名詞節における接続法
名詞節、つまり「〜こと」などで訳せる節について。
例:お会いできて(お会いできたことが)嬉しいです。
Je veux que tu viennes avec moi. (君に一緒に来て欲しい。)
という文で考えてみましょう。(適当につくってみた)
むりやり「〜こと」で訳すと、「[君が私と一緒に来ること]を私は欲している。」になります。
[ ]が名詞節を表しています。
この時、名詞節の中の venir は viennes (二人称・単数)になります。
本の説明では、
名詞節における接続法
名詞節、つまり「〜こと」などで訳せる節について。
例:お会いできて(お会いできたことが)嬉しいです。
Je veux que tu viennes avec moi. (君に一緒に来て欲しい。)
という文で考えてみましょう。(適当につくってみた)
むりやり「〜こと」で訳すと、「[君が私と一緒に来ること]を私は欲している。」になります。
[ ]が名詞節を表しています。
この時、名詞節の中の venir は viennes (二人称・単数)になります。
本の説明では、
- 「この接続法(意思・願望を表す)は、動詞が表す内容が話し手の観念上のものであることを示す。」
ちょっと待って、つまりどういうこと?
さっきの「動詞が表す行為に話し手の判断が介入しない」っていうのとの繋がりがわかりにくい…。
まとめると、話し手の観念上のものだけど、判断が介入しないってということになりますが、どいういうこと?
ここは、すこし立ち止まって考えた。
まあ、最初だし、ゆっくりいきましょう。
つまり、「君が私と一緒に来てくれること」は「私」の判断が介入しないということでしょうか。
「私」がどうおもおうと「君が私と一緒に来てくれる」かどうかは、「私」の力の及ぶ範囲外ってことですかね。
もし、この考え方があっているとすると、
Je veux que j'aille. (私が行くことを私は欲している。= 行きたい。;aller の接続法)
という文が、フランス語で可能だとしたら、「私としては行きたいんだけど、でもそれは私が決められることじゃないの」って感じの意味になるのかな?
これは、フランス語ネイティブに聞いてみるしかないですね。
そもそも文が可能かということと、この文ではどういう意味になるのかという2点について。
つまり、話し手は「そうしてほしいなー」とか、「そうなったらいいなー」とか、「そうしろ!」とかおもってはいるんだけど、本当にそうしてくれるか、実際にそうなるかは話し手の想像上でしかなく、力の及ばないことというニュアンスなんじゃないかというところに落ち着きました。
上の文はネイティブチェックが必要ですね。覚えてたら聞いてみよう。
最初に噛み砕いたことで、感情など他の用法を一気に読み進められました。
同じ理屈で大丈夫そう。
「疑惑・否認」についても同じ。
「否定する」や「疑う」を意味する動詞には、直説法でも接続法でもどっちでもOKというものがあるらしい。(具体的な語はこの本を参照のこと)
その部分の記述に、「一般に、話し手が従属節中の事柄を事実として認めている場合には直説法を用いる」とある。
これは、話し手の判断が加わっているからということなんでしょう。
こんな話を想像して見ましょう。
昔々、あるところに ジャン・ポール (Jean-Paul) とその妻のマリー (Marie) が住んでいました。ある日、マリーの顔にアザができていました。近所の人たちは、ジャン・ポールが、妻に暴力を振るっているのではないかと、彼を問い詰めましたが、ジャン・ポールは「俺はやっていない」と否定します。
その夜、酒場では近所の人たちが集まって噂話をしています。その中の一人が、こう言いました。
Jean-Paul nie qu'il a battu/ait battu sa femme.
直説法だと、話し手は「ジャン・ポールが妻を殴ったこと」を事実として認定していることになります。
それに対して、接続法だと「殴ったかどうかの事実はわからないけど、殴ったということは否定しているよ」という感じなのかなぁと想像。
それにしても、例がすさんでる…。DVは通報しましょう。
フランス語で小説を書くことがあれば、登場人物の思い込みとかを表現できるのかな?ともおもいました。
まあ、そんな日は来ないけどね!!
ともかく例文をどんどん読み進めて見ると直説法と接続法の両方が使える場合は、話し手の主観が決め手のようです。(例:Il semble que ~ など)
「思う」を意味する動詞の否定形・疑問形の後も接続法。
これは、接続法を勉強するときに必ず習いますが、そこについている注に…
- 「主節の疑問が倒置形でない場合には、従属節中は直説法を用いる。」
とありました。そういえばそんなの習った気がする!!
でもすっっっっかり忘れてました!
確認できてよかったね、ということで。
形容詞節における接続法
これは、主節の動詞が特定の意味を持つ時に、その対象の名詞(節)を修飾する形容詞節には接続法だよ!というルール。
- 「仮想物であることを示すため」
これは、
(1)「主節の動詞が目的・希望を表している時」
(2)「形容詞節を導く関係代名詞が主節中の否定・疑問・仮定に置かれた名詞を先行氏とする時」
だそうです。
現実にあるかどうかわからないということを言いたいときに使えます。
「私とフランス語に対する情熱を共有してくれるような友達を探してるの」
と言いたいときに使えますね!
Je cherche un copain qui puisse... (pouvoir の接続法)
- 「先行詞が最上級の形容詞またはそれに相当する形容詞 (seul, premier, dernier, unique suprême, etc.) を伴っているとき、最上級が含む仮想のニュアンスを示すために形容詞節中には接続法を用いる。」
例:C'est le meilleur dictionnaire que je connaisse. (本からの引用)
これは、知らなかった!(か、習ったことすら忘れてた!)メモメモ_φ(・_・
副詞節(状況補語節)における接続法
これは、「決まってます!」みたいな感じで覚えさせられるやつ。
(1)目的節、(2)譲歩節、(3)条件・仮定節、(4)否定節、(5)時況節
この5パターンです。
詳細は、本かお手元の教科書をご参照ください。
基本どこの教科書にも同じものが挙げられているのではないかとおもいます。
特に目新しい情報はなかったです。
一つだけ気になったのは、(2)譲歩節の中に、malgré que... について。
口語では使いますが、書くときはこれ NG です!
書いた文章を発表する授業で、malgré que...を使ったフランス人の学生が、フランス語に超厳しい先生にダメ出しされてました。
書きでは、malgré + 名詞 の形を使いましょう。
独立節における接続法
これは、文章書くときにあまり使わなそうだったので軽く目を通しただけでスキップしました。
以上、接続法に関する勉強の前半でした。かなり長くなったのでは…。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
次回は後半をやっていきたいとおもいます。
À suivre...
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